2017/06/05

対応経絡とは何か

対応経絡


七星論では「対応経絡」という言葉をよく使います。
対応経絡とは、「対応している経絡」という意味で、二つのモノが向い合って「対」(つい)になっていることや、互いにつりあいが取れているという意味です。

それは、上のイラストで説明するのですが、太陽と黄泉、水と火、金と木、地と土というように、それぞれが対になっていると仮説しているわけです。
太陽は、そのまま太陽のことで、黄泉とは、冥土のことでもありますが、ここでは「陽の当らない暗い世界」と考えています。

つまり、極陽性でまぶしい太陽に対して、極陰性で闇や暗闇を表わしているわけです。
そうすることで陰陽一対になるからです。
と言うのは、七星論の基礎も「易」ですので、易で説明するには、陰に対しては陽があり、陽に対しては陰があるわけです。
つまり「易」の基本概念である「森羅万象は陰陽の変化」であり、「陰陽の交差」であると考えているからです。

ですから、「水=腎・膀胱」に対しては「火=心・小腸」があるわけで、それを如何にして臨床に活かしていくかが、治療原理になるわけです。
治療理論として、古典の『黄帝内経』を参考にすることもありますが、古典に書かれた通りにはしない場合もあります。

では、どうするのかと言うと、検証して確認してから使うわけです
私が「疑り深い人間」と思わないでください。
臨床は、より慎重に考えているだけなのです。

一つの例を挙げますと、膝痛の鍼灸治療で、昔からよく使っているのに、膀胱経の京骨と心経の神門というツボがありますが、それは、「水:火」となり、対応経絡を使っているわけです。
則ち、それが陰陽の組み合わせであり、対応経絡の組み合わせになるわけです。

同じように、「金=肺・大腸経」の治療を、「木=肝・胆」で治療することもありますし、「地=包・三焦」の病を、「土=脾・胃」で治療することもあります。
勿論、対応経絡だけで治療するわけではなく、エネルギー(精氣)の流れである「相生」を考えて、「金=肺・大腸」が虚しているときは、「水=腎・膀胱」で治療することもあります。

この流れを説明するには、「相生相剋関係」を説明する必要がありますので、ちょっと説明させて頂きます。
相生とは、「生じる関係」ということで、「木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ、金は水を生じ、水は木を生ず」という解説をします。
相剋とは、「剋する関係」ということで、「水は火を消し」、「火は金を溶かし」、「金は木を切り」、「木の根は土を割り」、「土は水をせき止める」という説明をします。



実践が相生関係、波線が相剋関係


この説明は、五行論での説明ですので、地上にある五材を当てはめた説明で、七星論には、この説明は当てはまりません。
無理矢理当てはめることはできるのですが、当てはめても意味がないと考えているからです。
何故なら、この説明方法は「語呂合わせ的な」一つの「記憶術」として考えられたと思われ、検証しても合わないからです。

ですからここでは、対応経絡の話ですので、それをどう使えばいいのかを説明します。
対応経絡は、先ほども述べたように「対の関係」ですので、対応経絡を使うことで、エネルギーが充実してくると考えてください。
たとえば、「肝虚の治療には曲泉、陰谷」と書かれた本が多いのですが、多分、それは古典にそのように書かれているのを、臨床に用いたらそのようになったからだと思います。

がしかし、任脈督脈と肝経を使っても治療できますし、肝経と対応経絡である肺経を使っても治療できるのです。
もっとも、経絡治療を勉強した人は、相剋関係で「木剋土、火剋金、土剋水、金剋木、水剋火」というのが浸み込んでいるので、肝虚の治療に金は使わないのが基本だと思います。

ところが、実験をしてみると古典に書かれた相生相剋関係とは違った結果が出てきます。
なので、私はその件ですごく悩み、苦しみました。
どのように違っているのかは、拙著 『人体惑星試論奥義書』 をお読みください。

ああ、ちょっと難しくなってきましたねー。
この文章を読むと、鍼灸学校の先生でも戸惑うと思いますので、心配しないでください。
スミマセン!
とにかくここでは、七星論での対応経絡が上図のようになっているということだけ覚えてもらえばいいです。
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