2018/03/01

腎査穴への寫法(臨床実践塾での臨床実技)


こうして左に捻じるのが難しいんです



先日の臨床実践塾で、
「両手を頭の後ろで指を組み、左右に捻じると、左に捻じり難い」という方がいましたので、座位になってもらい、六臓診で診ることにしました。

① 肺は問題なし

② 肝臓は少し疲れ気味(肝臓部を叩くと少し響く)

③ 脾臓部も疲労気味(左側腹部の肋間をほじくると少し痛い)

④ 背部から腎臓を診ると、左の腎臓裏が腫れていました
これは、腎実の場合に多く診る症状です(実は腫れる場合と縮まる場合がある)

そこで、
「これは腎を寫すると治まると思います」と言うと、
「きょうは腎を2回ほど補してもらいました」と言い、「それが悪かったんですかね」という顔をしながら、ズボンをめくりあげて、腎を寫す準備をしてくれた。
腎を2回ほど補したのは、きょうの実技では「補法」を使っての治療法を行っていたからです。

そこで、普段「寫法」を使うのは非常に少ないのですが、腎査穴に寫法を行いました。
即刺即抜ですので、5秒もかかりません。
そして、再び頭の後ろで指を組んでもらい、左右に捻じってもらうと、

「ああ、すごーい! 全然違う!」と言うと、さーっと皆さんが集まって来て、

「グッと捻じれたね!」とか、

「盛り上がっていたここも良くなったみたいですよ」とか、

「すごーい!」と、背中を触ったりしていました。

そして、その変化を見た皆さんがいろいろ話すものだから、会場が少しに騒がしくなってきました。
私が背中を触ってみても、腫れていた腎臓の裏も、すこし膨らみが減っていました。

一般的に、寫法というのは陽経に使うのですが、こういうように「肝」とか「腎」とか「脾」に「実」の症状が出ているときは、寫法を使うときもあります。
ただ、「心」、「心包」、「肺」などには使いません。
理由は、「心」、「心包」、「肺」などを寫すると、強い虚の症状が出ると考えられるからです。

その後に、七星論で考える経絡の陰陽を説明しました。
それはこうです。

太陽(督脈)は強い陽性で、黄泉(任脈)は強い陰性と考えた場合、
(易の原理では)強い陽性に引かされるのは、強い陰性であるので、太陽に一番近い水星は強い陰性である。
次に太陽に近づくのは、金星ですが、金星は水星よりも少し弱い陰性である。
その次にくるのは、地球になるのですが、それはどちらかと言うと「中庸的」な存在で、その次に並ぶ火星も、「中庸的」な存在である。
そして次に並ぶ「木星」は、太陽からだいぶ離れますので、陰性としての性情が弱くなる。
そして、次に並ぶ土星は、木星よりもさらに太陽から離れるので、木星よりも弱い陰性になる。

その並びを考えると、「補法」がよく効く経絡なのか、「寫法」がよく効く経絡なのかがわかるようになります。
となると、水星(腎・膀胱経)は、補法が良く効く経絡になり、土星(脾・胃)は寫法がよく効く経絡と考えることができます。

だいぶ難しくなってきましたが大丈夫でしょうか。

この小難しいことを簡単に言うと、水、金は補法を使うと即効性のある治療ができ、地、火はコントロール作用として使うと即効的な治療ができ、木、土は寫法を使うと即効的な治療ができるということになります。



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