2017/11/18

時には左、時には右の膝が痛い時の治療 (11/26の臨床実践塾)


頭部七星の「金」への刺鍼



「時には左、時には右の膝が痛い!」と訴える方が来られました。
「膝痛」の患者さんは多いのですが、このように「左右交互に痛みが出る」というのは少ないものです。

脈を診てから「ニッ!」と笑ったら、
「えっ、何ですの?」と聞いてきました。そこで、
「上向きに寝てみてください」と言い、仰臥になってもらった。
それからお腹を押さえてあげると、

「痛いですね」と言う。

「その膝は、腸が原因だからです」と言い、続けて腸と膝の関係を話した。

七星論で診ると、膝の関節配置は「金」になるので、七星論を知っている人には、「膝は金になるので、金=肺・大腸となり、腸がおかしくなると膝にも痛みが出る可能性があるわけです」と言えばそれで済みます。
しかし、患者さんは七星論は知らないと思うので、少しわかりやすく説明をしました。

「お腹の中には、大きな動脈が通っていて、その動脈が二つに分かれて太ももに流れていきます。その時、たとえばたくさんご飯を食べたとしたら、お腹の中の動脈を圧迫して、足に流れる動脈に血液が流れにくくなるのです。すると、必要な栄養が来なくなるので、膝は悲鳴を上げるわけで、それが膝痛というわけです」

その患者さんは、口をすぼませて息を吐き、
「ああ、そういうことなんですね。食べ過ぎなんですね」と納得した様子でしたが、さらに説明を続けました。

「いやいや、単に食べ過ぎというわけではなく、腸の弾力がなくなって、お腹の下のほうに下がっているのです。腸が下がると、そこにある動脈は圧迫されるので、血液の流れが悪くなるわけです」と言うと、
「ああ、そういうことなんですね!」と話していました。

そこで治療ですが、頭皮鍼を使う事にして、
「頭に鍼をしていいですか」と言ってから、頭皮鍼をしました。
それが上の写真です。

前頭部に見える3本の鍼は、膝ではなく、別の目的で刺した鍼です。
問題は、中央辺りに「ハの字」に刺した鍼です。
ここは七星論の「頭部七星」でいう「金」に当ります。
膝は、七星論の関節配置では「金」、頭に刺した鍼の位置も七星論では「金」になるわけです。
つまり、「金の部になる膝の異変を、頭部の金の部で治療した」ということになるわけです。

「それで治りますか?」と質問したいと思いますので、その回答は、
「治りますが、全ての膝痛ではありません」となります。
理由は、この方は腸の異変が膝に影響を与えていますが、膝痛はいろいろな原因がありますので、「これだけで治る」というのはないからです。

たとえば、骨盤や股関節、仙腸関節の歪みからくる膝痛、肝臓の異変による筋緊張からくる痛み、腎機能低下による膝関節異変の痛み、膝関節変形による痛み、足関節の歪みからくる膝痛、栄養障害からくる膝痛等々と、診断ができなければ完璧な治療はできないのです。

ただ、この方の場合は、大腸が絡む腹部大動脈の血流障害と思われたので、頭皮鍼で大腸を整えたわけです。
もちろん、それだけではすぐに再発させてしまいますので、全経絡を整えて、大腸も動かしてあげました。



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