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2018/12/18

下痢? 薬の副作用?

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天枢へ千年灸(部位が少しズレているのは手の感触で取穴するからです)



1998年からの患者さんです。
この方は「家族性高コレステロール血症」の方で、高い時には総コレステロールで600㎎/dlもあり、当院でも食事療法を始め、いろいろな方法を試してきました。

一番効果があると思われたのは、巨鍼を刺したまま30分ほどそのままにする、「長置鍼法」という方法でした。
その30分の間は、治療院に居ても仕方がないので、鍼をしたまま近くの喫茶店やデパートに出かけてもらいます。(巨鍼に慣れた患者さんだけです)

その「長置鍼法」の試験段階で、私がモデルになり、背中に巨鍼をしたまま仕事をしていました。
長いときは7時間ぐらい鍼を刺したまま仕事をしていました。
そういうことを何度もやっていると、感覚的に「これぐらいだな」というのがわかってくるのです。
それが、30分だったわけです。

さて、この方は「家族性高コレステロール血症」がありますので、なかなかコレステロール値が下がらなかったのですが、長置鍼法を使い出してから、劇的に下がりました。
と言っても、薬を飲みながらですが、まだ200台もあります。
正常値が220㎎/dl以下なので、もう少しです。

でも、問題はLDLコレステロールで、その数値は、170ぐらいあります。
正常値が59-139なので、やっぱりそれも高い値になります。

家族性高コレステロール血症というのは、コレステロール値が高くなる遺伝子を両親もしくはどちらかから受け継いで高コレステロール血症を発症する病気ですので、遺伝性の難しさを思い知らされる感じがします。

家族性高コレステロール血症において値の高くなるコレステロールは、LDLコレステロールです。
代表的な症状は、「高コレステロール血症」での、皮膚、腱、臀部や指の間に見られる「黄色腫」ですが、心筋梗塞などの原因となる「冠動脈硬化症」もあります。
この方も、医師に「冠動脈硬化症の危険がある」と言われ、画像を持って相談に来ました。
私のように鍼灸師の立場で、意見をすることはできないので、判断をご本人にしてもらって、カテーテル手術を受けました。

そして、病院でいろいろ薬を替えてくれますので、薬が原因とは言いませんが、めまい、不眠、胃もたれ、腕や股関節の痛み、肩甲骨間の凝り、だるさ、アキレス腱の痛み、腰痛、湿疹、下痢、便秘、等々といろいろな症状が出てきます。

多くの症状は、特殊鍼法で治められるのですが、7月から始まった下痢が、9月に一時は止まったものの、すぐに下痢が起こるのです。
「多分、カテーテル手術が原因して、心臓がおかしくなっているのだろう」と考えていましたが、脾経からの症状も出ていましたので、11月に天枢に千年灸をしました。

天枢へのお灸なんて、何年も使ったことがないのですが、天枢は七星論で観ると、「脾経」に関係してくるのです。
そして、天枢を触ると冷えもあったので、天枢を使ったわけです。

すると、千年灸が功を成したのか、下痢は止まったそうです。
しかし、「今度は便秘になった」と言います。
下痢よりも便秘のほうが治しやすいので、あまり心配はしてないのですが、次から次と出てくる症状は、長年飲み続けた薬の副作用もあるのではないかと考えてしまいました。

となると、お腹の掃除も考えなくてはなりませんので、これまでやってきた「腸の掃除」をいくつか提案してみようかと考えています。
頼りない記事になってしまいましたが、難しい病気の流れを説明したかったので、ご了承ください。
2018/12/17

左肩が開きにくい:五十肩の前兆 (12月23日の臨床実践塾)

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左肩はここまでしかいきません



まだ痛いですけど楽です



「左肩が開きにくい」という方がいました。
このところ、新・頸椎矯正法とその関連部位の矯正法が面白いもので、「首が」とか「肩が」なんて聞くと、ニヤッとなってしまいます。
「よし!」と気合が入るのです。(^_^;)

この方は、ひどい状態ではなかったのですが、手を広げてもらったら、体全体を左に捻じるような恰好でしたので(写真①)、新・頸椎矯正法と上肢の矯正をしました。
その結果、写真②のように、体を捻じらずにも腕を広げることができるようになりました。
しかし、まだ開きは良くない」ようでしたので、大円筋辺りを探ってみたら、明らかに「左側が硬い」のです。

大円筋



これは五十肩の症状と一緒ですので、

「四十腕、五十肩」と言いますが、その前兆が出てますね」と言うと、「やっぱり?」という顔をしていました。
おそらく、誰かにそのように言われたのだと思います。
この方の年齢ですか?

えっと、ええーっとですね、多分40ぐらいです。(笑)

さてでは、何故「新・頸椎矯正法」で腕が楽になったのでしょうか。
これは神経の走行を見てもわかるのですが、腕の神経は、頚椎から流れてきています。
つまり、頚椎に障害があれば、腕にも異常が出てくわけです。

たとえば、第5頚神経根に障害が出ると、
① 腕を挙げることができない
② 上腕の感覚異常
③ 肘が曲げられない
などの異変が出てきます。

同じように、第6~第8頚神経根、及び第1腕心経根に障害が出ても、上肢に異変が出てきます。
このブログで、前に紹介した頚椎癒合の患者さんは、第5・第6間の椎間板に問題がありましたが、その方が訴えていた上肢関連の症状は、
① 手の痺れ
② 上腕後面・外側・前腕・小指など強い痺れと痛み
③ 肩甲骨が取れそう
④ 左五十肩

等々でした。
ですから、頚椎を調整しても肩関節の動きが良くなるわけです。
そして、この方は大円筋が硬くなってましたので、自分で大円筋を解してもらうようにしました。
大円筋の硬さは、急に軟らかくすることができないからです。

と、話はそれで終わるのではなく、肩関節の可動域が悪い場合は、僧帽筋や大胸筋や広背筋なども硬くなっている場合が多く、さらに上肢の筋肉群にも異変が出ている場合があります。
ですから、特に、上肢の筋肉群は肩関節に与える影響が強いので、上肢の筋肉群も調整しておきます。

手法はそんなに難しいことはなく、肘関節や手関節などから矯正していけばいいです。
2018/12/16

股関節が痛くて歩けない (12月23日の臨床実践塾)

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写真① 左の股関節が痛くて歩けない



写真② 手技療法と巨鍼療法でここまで改善
あまりに大きな変化なので信じない人もいると思いますが事実です



タイトルのようなことを訴えて来た方がいました。
ご本人は、左の股関節から大腿外側が痛いと言います。
そして、自分の手で左の股関節から大腿外側をパンパン叩きながら、
「これが痛くて足が挙がらないのです」と言います。

あまりに動くのが辛そうなので、そのままベッドに横になってもらい、「整体鍼」という鍼1本で筋肉を整える治療をしてみましたが、効果はあるものの、劇的な効果は出ませんでした。
写真①のように膝が伸びないので、「ちょっと膝を押してもいいですか」と許可をもらってから膝を伸ばそうとしたのですが、伸びないのです。

その時、
「股関節と言うよりは、内転筋群やハムストリングスが原因だな」と思い、「仰臥による骨盤矯正」をしました。
すると、少し膝が伸ばせるようになり、

「あ、はい。ちょっと楽になりました」と言います。

触診をすると、ハムストリングスの「半腱様筋」の過緊張があったので、半腱様筋を触りながら、
「この腱が問題のようですので、この腱と筋肉を伸ばせば楽になりますよ」と言い、先に経絡を整える治療をしました。


ハムストリングスの構造


先に経絡を整える一つの理由根本的な原因は、たいてい臓腑と関係していて、臓腑を整えないと再発しやすいからです。
そして、もう一つの理由は、長期間(約1か月)そのような状態にあったようなので、急激に筋肉や腱を伸ばすと、反動で他の症状が出るのを防ぐためです。

経絡治療が終わってから、巨鍼療法で半腱様筋の過緊張を治めたのですが、半腱様筋を触診すると柔らかくなっているので、「よし!」と思い、仰臥になってもらい、足の伸び具合を確認しました。
すると、ご本人が

「伸びてます。伸びてます。ここも(股関節)楽になっています」と言います。
それが写真②です。

念のために(歩き具合を確認するために)、歩いてもらったら、
来た時は、腰が曲がり、膝が曲がっていましたが、腰も膝も伸びて、歩くのが楽なようでしたので、これで治療は終了しました。
2018/12/14

右中指の痛み、左足の引き攣り (12月23日の臨床実践塾)

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ここが引き攣ります(青く塗ったところ)



この方は当院の休診日に留守電が入り、こちらから折り返し連絡したのですが、その時は、「リウマチかも知れないと言われています」と話していました。
そして、先週来られたのですが、症状を以下のように説明していました。

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12月7日

左足第3・4趾が歩行時に痛い。
10月頃に両手の中指と両足外側の痛みが始まり、整形外科を受診したが、「リウマチかどうかは、まだ初期だからわからない」ということだった

その時、右手の小指側に骨嚢腫が見つかったが、痛みはないのでそのままにしている。
手の中指は痛みがあるにはあるが、荷物は持てるし生活に支障がないので、どちらかというと、足の第3・4趾の痛みの方を優先してほしい。
頭を動かすと、首との境辺りから音が鳴る。
肩こり。
夏にヘルペスになった。

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12月13日

前回の治療の帰りには、足の趾はまだ少し痛みはあったが、その後痛みは取れてきて、歩行時に蹴り返しができるようになった。
まだ少し痛みはあるが、かなり軽減している。
左足外側と下腿外側(上の写真参考)に痛みが残っている。
手の中指は、起床時にこわばりがあるが、だいぶまし。
以前は下腿がよく浮腫んでいたが、それもだいぶ良くなった

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こんな感じになると、「写真撮ってブログに使ってもいいですか?」と言いやすくなります。(^_^;)
なので、
「あのー、足の写真を撮ってブログに載せてもいいですか?」と聞いてみたら、

「はい。いいですよ」とニコニコしながら答えてくれたので、写真を撮らせていただきました。

で、その日の治療は、最初に中指の治療から行なうことにして、「新・頸椎矯正法」で頚椎を動かし、(約1分)

「はい。中指の痛みを確認してくれませんか」と言うと、中指を触り、

「治っています」と言っていました。

これは、初診の時に、「頭を動かすと、首との境辺りから音が鳴る」と書かれているのを見てもわかると思いますが、頚椎に多少異変が出ているのです。
初診の時も、調整したのですが、「中指」ということから心包との関係がわかるので、心包が整わないと完治しないのです。
ですから、壇中に千年灸をしたのですが、食事も気を付けてもらうように話しておきました。

さて、下腿外側ですが、ご本人が示した部位は、「胃経」でもないし「胆経」でもありません。
筋肉でいうと、前脛骨筋と腸腓骨筋の筋溝辺りです。

では何経だ?

となりますが、これは七星論での「下腿三焦経」になります。

ですから、下腿三焦経の「地」というツボを使いました。
しかし、それだけでは多少不安がありましたので、仰臥のまま骨盤を矯正しました。
そして、

「どうですか?」と聞くと、ニコニコ笑いながら、

「魔法みたい」と言っていました。

仰臥や伏臥での骨盤矯正は、時間もかからないし、ほんとに便利な矯正法です。
2018/12/13

肝臓の凹みと連鎖・連動 (12月23日の臨床実践塾)

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肝臓側(右側)が低いです



この写真は、肋骨の上にバインダーを載せて撮影したものです。
バインダーの右側が低いのは一目瞭然です。
これは何を現わしているかというと、肝臓の代謝が落ちていることを現わしています。
平たく言うと、肝臓が縮んでいるのです。

肝臓は腫れることもあり、その場合は右横腹が腫れてきます。
そして、縮む場合は、横腹も凹むのですが、多くはこの写真のように肋骨前面の凹みのほうがわかりやすくなります。

さて、このようになると、筋骨格系にはどのようなことが起こるかと言うと、全てではありませんが、右腸骨が前傾します。
そして、右骨盤が開きます。

その結果、人によっては右膝が痛くなったり、右足関節が痛くなったりしますが、時には左膝や左足関節に症状の出る場合もあります。
また、腰痛も出やすいですし、右背や右肩の痛みも出やすくなります。
となると、右肩関節も痛くなりやすいので、いわゆる五十肩の症状も出てきやすくなるわけです。

ここまで話すとわかると思いますが、膝関節や足関節、腰痛や肩関節障害の大元の原因が(この場合は)肝臓にあると考えられるわけです。
つまり、この右肋下部の凹みの治療をしないと、再発の可能性が残るというわけです。
この凹みを治すには栄養学も必要になるのですが、「食事療法」とか「栄養学」は治療ではないと考えている人も多いので、ここでは割愛しておきます。

人体は、連鎖して連動しますので、一部分だけ整えるだけだと、すぐに症状が再発しやすくなります。
ですから、再発を防ぐ方法として、連鎖・連動を考えて、その根本となる部位まで治療したほうがいいと考えているのです。

12月23日の臨床実践塾で、仰臥や伏臥での骨盤矯正をしますが、それは連鎖・連動から考えたのも含まれています。
つまり、上の写真のように肝臓部が凹んだ状態だと、脊柱起立筋がどうなっているのか、腸腰筋がどうなっているのか、腸骨がどうなっているのか、股関節がどうなっているのか、仙腸関節がどうなっているのが、膝関節がどうなっているのかが想像できるので、どこを、どのように動かせばいいのかもわかるようになります。

そして、それが理解できるようになると、「一穴鍼法」が上手くなってきます。
※ 一穴鍼法とは、1カ所のツボに刺鍼して症状を治める方法のことです。

七星論での一穴鍼法は、基本は脈診ですが、必ず脊椎診もします。
そして、大切なことは、脈診よりも脊椎診を優先させることです。
ここは伝統鍼灸と大きく違うかも知れませんが、そのほうが早く治せると考えているのです。

連鎖・連動を考えながら一穴鍼法を組み立てていたらそのようになったのです。